『グラフィック社会心理学』第2版の概要
| 表紙写真 |
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|---|---|
| タイトル | グラフィック社会心理学 |
| 著者 | 池上知子、遠藤由美 |
| ISBN-10 | 4781911919 |
| ISBN-13 | 978‑4781911915 |
| 発行年 | 2008年 |
| 出版社 | サイエンス社 |
レビュー
社会心理学の入門テキスト。「社会心理学とは」という概論にはじまり、対人認知、社会的推論、態度、感情、社会的自己、人間関係、集団と個人、偏見と差別、健康と幸福、持続可能な社会といったさまざまなトピックをこの1冊のなかに網羅しています。基本的に左ページに本文、右ページに図表を掲載することで、見開きでそれぞれのトピックについて初学者でも視覚的に理解しやすくする工夫がなされています。また、本文のほかにもコラムとして社会心理学の最新動向の記事などが挿入されています。
もちろん出版年が2008年ということもあって、それ以降の研究成果が反映されていないことや、見開きのため紙幅が制限されて広く浅くといった記述になりがちなところはありますが、少なくとも読みやすさや内容理解のしやすさ、取り扱っている分野の幅広さでは類書よりも一歩頭抜けている感じがします。
著者について
池上 知子 (いけがみ ともこ)
1979年京都大学教育学部卒、1984年京都大学大学院教育学研究科博士後期課程学修認定退学、1995年京都大学博士(教育学)取得。愛知教育大学教育学部教授、大阪市立大学大学院文学研究科教授、大阪市立大学副学長(男女共同参画担当)、日本社会心理学会常任理事などを歴任。現在、甲南大学文学部特任教授、大阪市立大学名誉教授。著書に『格差と序列の心理学-平等主義のパラドクス-』、『よくわかる心理学』(共編)など。
遠藤 由美(えんどう ゆみ)
1984年京都大学教育学部卒、1989年京都大学大学院教育学研究科博士後期課程修了、博士(教育学)。2007年日本グループダイナミックス学会優秀論文賞受賞。奈良大学社会学部教授、関西大学社会学部教授などを歴任。現在、関西大学名誉教授。共著に「社会的文脈から共感を考える」(『コミュニケーションの認知科学2 共感』) 、「関係性と適応」(『現代の認知心理学6 社会と感情』)など。
